異例のロングラン。「花束みたいな恋をした」が中国でヒット！

2022年2月22日に中国で劇場公開されました「花束みたいな恋をした」が9400万元（日本円で約18億円）のヒットとなっています！すごい！！そして、なんと2022年5月24日現在も公開が続いているという、正しく異例中の異例のロングラン状態です。そもそも外国産映画は、春節中に公開が出来なかったり、公開期間が1ヵ月程度だったり、中国国内産映画と全く同じ土俵で勝負出来る訳じゃないのですが、今回の劇場公開期間は、私が知る限り日本映画作品で過去最長ではないでしょうか。こんな事もあるのかと、中国映画マーケットを知る人ほど、びっくりしているのではないかと思います。

ロングランの最大の理由はズバリ、ゼロコロナ政策による上海を中心とした一級都市のロックダウンの影響で、公開予定作品が軒並み延期されているからだと予想されます。これだけの作品が公開延期となりました。

公開を延期した映画作品
『珠峰队长』
『妈妈！』
『猪猪侠大电影·海洋日记』
『遇见你』
『哥，你好』
『检察风云』
『您好，北京』
『保你平安』
『迷你世界之觉醒』
『我是霸王龙』
『人生大事』
『你是我的春天』
『一周的朋友』
『神探大战』
『遇见你之后』
『被害人』
『神探大战』
『镜世界』
『最后的真相』
『人间世』
※独自調査により、過不足あるかもしれません。

これだけ延期したらスクリーンは空きますが、延期せず公開している作品もあるので、選ばれた作品しか公開延長にはなっていません。ロングランとヒットがどれだけ連動しているのかを、映画アプリの「猫目」で売上数値を見てみました。

この売上グラフを見ると、ロングランは副産物として売上増には貢献しているものの、大局は1ヵ月で勝負がついています。ヒットの要因は、やはり作品が受けたという事になります。ロングランの衝撃があまりにも大きく、うっかりそちらにフォーカスしてしまいましたが、

ヒットは作品の力です。

おかげで私のところにもら”珠玉のラブストーリーは無いか？”と中国の映画仲間から問合せがきています。中国の評価サイト「豆瓣（ドウバン)」のレビュー・感想を見てみました。

坂元さんはストーリーを書くのはうまいなぁ！誰でもこのストーリーで自分の模様を見つけられる。映画が終わったら心が苦しくて辛い。恋したいなーって思っちゃうね。毎回菅田くんの映画を観終わったら、どれだけ演技がうまいのかと思うよ！！

中年のおじさんではありますが感動しました…周囲の恋をしている子たちにオススメしたいです。この映画は若者に見せるべきです。恋愛は、いつでも別れる可能性がありますが、重要なのはその楽しい時間をどのように過ごし、さようならをどういうふうに言うかです。（日本人はこのようの映画を作るのが上手すぎて、撮影、美術、編集、演技の細部までは精度が高くて美しいです。）

ストーリーも役者も大絶賛ですね。中国の方々に思いっきり刺さっています。
日本産ラブストーリーの代表作になったのではないでしょうか。
日本映画の実写かつラブストーリーのヒットは、とても嬉しいですし、めちゃくちゃ勇気付けられました！！